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京阪特急に座席指定車両登場 [生活情報]

 関西の大手私鉄の京阪電車(滋賀、京都、大阪)が、京都の出町柳駅~大阪の淀屋橋駅を走る特急列車に、座席指定制の特別車両を登場させると発表しています。公式発表ページは下記です。
https://www.keihan.co.jp/info/upload/2015-09-30_premium-car.pdf#search='%E4%BA%AC%E9%98%AA+%E7%89%B9%E6%80%A5+%E5%BA%A7%E5%B8%AD%E6%8C%87%E5%AE%9A'
 「プレミアムカー(仮称)」という名称で、2017年(平成29年)の導入計画を立てている様子です。
 内容は、既存の特急車両である8000系8両編成のうち、中間車の1両を改造して、デラックスな室内として座席指定制にするということです。

 さて、かつて京阪沿線に住んでいたことがある私は、これを聴いてかなり驚きました。なぜなら、もう京阪特急も3つ扉の通勤形車両に準じた運用を目指しているのかなと思っていたからです。
 かつての京阪特急は、京都の七条と大阪の京橋間がノンストップでした。一方現在は、丹波橋、中書島、樟葉、枚方市も停車します。また、かつての京阪特急は、基本としては15分おきの運転でした。今はほぼ10分おきに運転されています。その一方で急行列車が劣勢となっている様子が伺えます。
 このような変化があったためか、現在ではかなりの通勤通学客の乗車があります。そのため、扉付近が混雑するためか、京阪は扉と連結面との間にある座席をクロスシート(進行方向向き)からロングシートタイプ(横向き)に交換しました。ロングシートといっても、背もたれが高いバケットタイプの高品質なシートです。一方、15分おきの運用から10分おきになったため、特急専用の8000系だけでは車両が足りずに、新3000系(青い車両)や、普通の通勤形車両も使用していたりします。8000系の一部ロングシート化、一般車両も特急に使用。そして対抗する阪急京都線では新型の特急車両は3つ扉(かつては2つ扉)で製造していることから考えて、「もはや京阪も将来的には3つ扉の通勤形に近い車両にする方向性で考えているのかな?」と私は考えていました。ただ、今すぐそれを実施するとイメージダウンにつながるから、既存の8000系車両が老朽化して次の車両に交代するときに次は阪急京都線の特急車両や、JRの新快速車両に似た3つ扉の車両を登場させるのかな?と考えていました。ところが京阪は座席指定の特別車両を登場させるということで、私の予想とは真逆の方向性で考えているようでかなり驚きでした。「座席料金を支払ってでも確実に座りたい」という要望がかなりあるそうで、そのニーズに応えるためらしいのです。また、外国人観光客の増加に対するものでもあるようです。

 さらに私が驚いたのは、この改造費用に16億円ほど投入するということです。現在8000系は10編成ですから、1編成あたり1両改造して改造総数は10両です。ですから1両あたりの改造費は単純計算で1億6千万円。電車の新造費用は1両あたり1億円~1億5千万円くらい、高い車両なら2億円くらいとされていますので、この改造費は新造するのとほとんどかわりません。8000系は登場から20年以上経過しています。車両を40~50年くらい大事に使用する京阪電車でも、看板車両である特急車両はあまり古くなるまでは使用しないでしょう。この先どのくらい使用するか未定な8000系にこれだけの費用をかけることにも驚きました。



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